モノづくり ✕ xR技術で
製造のリードタイムの
短縮化・効率化を目指す
近年の多品種・少量生産化に伴い多くの現場が抱える課題として、製造サイクルのリードタイム短縮が挙げられます。そこで今注目されているのは「xR(クロスリアリティ)技術」です。
xRとは、現実世界と仮想世界を融合することで、現実にはないものを知覚できる技術の事を指します。
xRには様々な分野があり、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、MR(複合現実)といった技術は、いずれもxRの技術に含まれます。
また、xRは「Cross Reality」の略で、「x」はさまざまな技術を表す変数を意味するものとして「xR」と表記されることもあります。
xRで作りたい環境
-
現実空間
Real
(現実)Real
(現実) -
現実空間に
仮想情報を重ねるAugmented Reality
(拡張現実)Augmented Reality
(拡張現実) -
空間の全てを
仮想情報で表すVirtual Reality
(仮想現実)Virtual Reality
(仮想現実)
「現実空間に仮想情報を重ねる」=Augmented Reality(AR)
現実空間に仮想情報を原寸大で表示し、図面などの情報と現物の比較をより正解且つ簡単に行うことができる技術がARです。スマートフォンやスマートグラスなどのモバイル端末を通して、3Dデータなどのデジタルコンテンツを表示します。コンテンツの位置は端末のカメラとセンサーで捉えた画像・物体・空間の情報から制御できます。ARは周りの状況が確認できるため、製品や設備のデータとユーザーの動きを合わせた作業性の検討も可能です。ARの中でも、3Dデータが現物の背後に隠れるなど、仮想情報と現実の相互作用を再現する技術を特にMixed Reality(MR)と呼んでいます。
- 主な利用シーン
- 現物とデータを重ねての比較検査、データによる生産ラインでの設置性・作業性の確認など
「空間の全てを仮想情報で表す」=Virtual Reality(VR)
仮想情報だけで空間を構成し、デジタルコンテンツによる様々なシーンを作り出す技術がVRです。ゴーグル型端末など専用の機器を用いれば、あらゆる場所でVR環境を設置できます。仮想空間でコンテンツを扱えるため実際の大きさと距離感を再現でき、ユーザーの体験を中心とした検証が可能です。
- 主な利用シーン
- 車両など試作前の操作性確認、CGによる質感評価、実機導入前の作業教育・訓練など
xR技術でモノづくりの
困りごとを解決
完成品検査
完成品の検査時など、図面を参照しながら現物を測定し確認するため作業に多大な時間が掛かる
3Dデータを現物に重ね合わせることでダイレクトに図面と比較し、良否判断の迅速化が可能です
設置性検討
設備導入後に周辺との干渉や作業性、視認性などの問題が判明し、作り直しが発生する
原寸大の3Dデータを設置予定場所に配置し、設備製作前に問題点の抽出が可能です
リモート支援
作業者を支援する場合、現地へ行かないと状況を正しく理解し相手へ指示を伝えることができない
映像にデジタル情報を加えることで、離れた場所にいる作業者と正確かつ迅速なコミュニケーションが可能です