
紙カタログ廃止に伴い、スマートカタログ開発に着手。
トヨタ自動車(株)が2025年1月に紙カタログを廃止し、スマートカタログへの完全移行を発表しました。スマートカタログは、単純に従来の紙カタログをデジタル化するのではなく、写真の充実や動画の再生を可能にすることで、販売店スタッフが使いやすい商談ツールを目指すことになりました。それに伴い、これまでの撮影していたものから3DCGデータへと、素材制作プロセスの変更が必要になりました。
膨大な量のカタログに対応するために、仕組みづくりを。
トヨタ自動車(株)には国内で約50モデルの乗用車があります。そのカタログをすべてスマートカタログへ移行していく際に課題になったのは、品質担保です。複数の制作会社や担当者が関わりますが、誰でも同じくらいの品質で制作できるような仕組みづくりをしました。具体的には、素材やパーツごとに画角やライティングなどの見せ方の基準を決めることで、標準化していきました。また、制作会社に支給するCGデータのソフトウェアも統一し、品質の差が起きないようにしています。
紙資源の使用削減と、顧客体験の革新を。
紙カタログからスマートカタログへの移行により、大幅な紙資源の使用削減を達成見込みです。それによるCO2排出削減効果は年間約1.1万トンに及ぶそうです。また、どのページをどれくらい閲覧したか、どの車と比較しているのか、などの販売店における商談情報を収集できるようにすることで、今後は、顧客の好みなどの傾向を把握し、スムーズにカタログに更新・反映することで、車を選ぶという顧客体験の向上にも役立てていきたいです。
※掲載内容はSDGs TS report 2024作成時の情報です