
蓄電池の見守りシステムの開発は、新領域へのチャレンジ。
トヨタ自動車(株)では、電気自動車の電池を活用した定置用蓄電池の実証実験を進めています。この蓄電池は、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーで得た電力を貯めておくためのものです。トヨタシステムズでは蓄電池からデータを取得して、電池の蓄積情報を確認したり異常を監視したりできる「見守りシステム」を開発しました。私たちはこれまで車に対してのシステム開発を主領域としてきていたので、車以外に対するシステム開発という新たな領域へのチャレンジとなりました。
ダイアグ仕様/通信の知識を開発に活かすことができた。
今まで車の故障診断ツールの開発をするなかで、車の制御装置からデータを取得するダイアグ仕様/通信の知識を培ってきており、車載電池を制御装置ごと利用する定置用蓄電池においても、その知識を活かした開発を行うことができました。ただ、今回ハードウェア上にアプリを構築してデータを取得したのですが、ハードウェアの不具合でデータが取得できないことがありました。ハードウェアは専門外でしたが、トヨタ自動車(株)と協力しながら問題解決を行い、安定したデータ取得を達成することができました。
エネルギーの地産地消や循環型社会に貢献していきたい。
電気自動車電池を活用した定置用蓄電池が展開されることで、エネルギーの地産地消や、循環型社会の実現に貢献できます。私たちが開発する見守りシステムは、それを支えるものとして必要な存在になるのではないかと思います。今後は、蓄電池の改善に合わせて見守りシステムの質向上やハードウェア数の最適化などを行い、定置用蓄電池のさらなる発展につなげていきたいと考えています。
※掲載内容はTS Sustainability Report 2025作成時の情報です。