
画像分析技術で踏切事故を防ぎ、安心安全な街づくりに貢献。
リアルタイムで監視カメラの画像解析をすることによって、危険な状況を早期に検知・警報し、踏切がもっと安全になる仕組みづくりに取り組んでいます。
顧客である鉄道会社で監視カメラを導入するにあたり、画像解析による安全向上策について、パートナー会社に提案依頼があり、トヨタシステムズの屋外環境での画像解析ノウハウを見込まれて声がかかりました。画像解析アプリが光や影を人と間違えて認識することも多くありましたが、試行錯誤しながらさまざまな仕組みを取り入れ、どのような環境条件下でも危険な状況をモレなく検知できるように認識精度の向上に努めています。
このシステム開発に取り組もうと考えたのは、踏切事故により年間で100人以上の死傷者が出ており、その事故の半数ほどが車両の停滞等が原因となるケースであるため、自動車に関連する会社としてやはり事故を減らしたい、自動車に関する安全性を高めたいという課題意識があったからです。命に関わるシステムなので、開発側にとってはリスクの高いものですが、踏切がより安全になることで誰もが住みやすい街づくりに貢献できると考え、挑戦をつづけています。
いまはまだ実証実験中で数は少ないですが、最終的には数百箇所以上への導入を実現させたいです。技術が進めば、遮断機から信号を発信し、それを受けた自動車が自動で停止することもできるかもしれません。今後も画像解析技術を活用して、踏切事故を防ぐだけでなく、立入禁止区域への侵入検知アラート、車両の傷を調べる外観検査など、さまざまな分野での活用も目指しています。
※掲載内容はSDGs TS report 2021作成時の情報です