リモートワークの定着による
働き方の新たな問題
政府の「働き方改革」で推進されてきたリモートワークは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策としても重要視されてきました。トヨタシステムズでは働く場所に囚われない「リモートワーク」が既に浸透しており、それぞれのライフスタイルに合わせた多様な働き方が可能となっています。
しかし同時に、今までは起きなかった「リモートワーク」の浸透による課題が出てきました。
リモートワークによる
働き方の課題
- 社内のコミュニケーション減少
- 孤独感や不安感の増加
- 小さな相談事や雑談レベルのコミュニケーションがしづらい
この課題を解決するためのWeb会議やチャットができるコミュニケーションツールは既に導入されており、基本的な連絡・相談は行えますが、雑談レベルのライトなコミュニケーションや相手の状況を見ての声掛けなど現実オフィスでできていたコミュニケーションを取るのは難しいのが現状です。
仮想オフィス活用により、
リモートワークの
課題解決を目指す
2タイプの仮想オフィスを導入し、
利用シーンに合わせた使い分けを模索
トヨタシステムズでは、リモート環境でのメンバー同士のさらなるコミュニケーション機会の創出を目的として、「Web型」と「ビデオ会議型」の2つの手法の効果検証を行いました。
1.Web型
Web型では、オンライン上に仮想のオフィスを用意し、様々な拠点にいるメンバーがリアルタイムに繋がることができるようにしました。
アバターを通じて、同じオフィスにいる感覚でちょっとした声掛けや相談ができるようになり、チャットやWeb会議よりも気軽にコミュニケーションを取ることができるようになります。また、他のメンバーの状況がひと目でかわることで、リモート環境でもチームメンバーと近い距離間で仕事ができます。
Web仮想オフィスの導入によって「会話のハードルが下がった」「気軽に相談がしやすくなった」というポジティブな意見が多く出ています。
2.ビデオ会議型
ビデオ会議型では、Web会議ツールを活用してオフィスとリモートワーク環境を常時接続する環境を作りました。
常設された各部署のWeb会議にメンバーが常にアクセスしておくことで、相手の状況や他のメンバー同士の会話を把握しやすくなり、ちょっとした相談・雑談や会話への合流のハードルが下がります。
画面や音声が常に繋がっていることで一体感を共有しやすくなり、リモートの疎外感がなくなったという声も挙がっています。
PDCAを繰り替えすことで新しい働き方を洗練させていく
仮想オフィスを活用することで、コミュニケーションのハードルが下がり、従来よりメンバーと話しやすくなった・疎外感がなくなったなど一定の効果を得ることができていますが、課題点も多くあります。
課題に対してはそれぞれに打ち手を用意し、日々改善を行っています。より働きやすい環境を目指して、今はまだ改革の最中です。
- 一部のメンバーしか上手く活用出来ていない
- 既存のコミュニケーションツールと使い分け出来ていない
- フリーアドレス環境では、部署単位でのデバイス共有が困難
改善
- 活用シーンや運用ルールを明確にし、意図的に使ってもらえるように支援
- 部署単位の島の設置とフリーアドレスのハイブリッド運用
このように、トヨタシステムズでは離れていてもバーチャル空間で一緒に働ける新しい環境を作っています。さらに、イベントや会社を跨いだプロジェクト推進など、活用シーンの拡大も目指します。
新しいことに臆せずチャレンジし、課題に直面した際には素早く改善を行う。一時の改革で終わらず、これからも継続的に新しい働き方と価値を模索していきます。