グローバル1,000万台
生産を力強く支える
トヨタ生産方式の
かんばんシステム
トヨタシステムズでは、世界中にあるトヨタ工場で活用されているかんばんシステムの開発・改善や運用保守を担当しています。トヨタ生産方式に基づき年間1,000万台のクルマを生産する世界中の現場を支えるシステムです。
これを日々問題なく安定稼働させるには、高度な技術力と対応力、そしてチームワークが求められます。
こうした業務を通してトヨタの生産を支えていることを誇りに思いながら、さらにより良いシステムを目指して改善を重ねています。
かんばんシステムとは
トヨタ自動車は「トヨタ生産方式」により自動車を生産しています。その考え方の一つにあるのが、「ジャスト・イン・タイム」。必要なものを、必要な時に、必要なだけつくるという考え方です。これを実現する道具として「かんばん」を使っています。
「かんばん」にはどの部品を、どこで、いつ、何個使うのかが書いてあります。工場では日々の生産状況に応じて必要な分だけ部品メーカーへかんばんの情報を渡します。情報を受けた部品メーカーは、その分だけ部品を納入します。このプロセスにより部品メーカーの過剰生産を抑止し、必要なクルマを確実に、かつタイムリーにつくるムダのない生産活動を実現しています。
この仕組みをデジタル化したものが、かんばんシステムです。誕生から20年以上たった今も、幾度もの改善を繰り返しながら効率的で優れた仕組みを追求し、進化し続けています。
グローバルシステムを支える
トヨタシステムズの仕事とは
トヨタシステムズでは、世界中のトヨタの工場で使われているかんばんシステムを担当しています。トヨタ自動車と密な連携を取りながらシステムの改善や最適化を推進するほか、24時間365日、国内外の工場から寄せられる問い合わせやトラブルに対応するのも我々の役目です。
かんばんシステムは世界中で何十年も活躍してきたシステムですが、毎年小さな改善を積み重ね続けています。ユーザーにとって利便性が高まることはもちろん、作業工数を減らして効率化を図ったりシステムにより人的ミスをなくしてトラブルを未然に防いだりと、業務全体の最適化を目指して日々の運用保守や改善に取り組んでいます。
最近の事例を挙げると、工場で担当者が手動で入力する際の人的ミスを極力なくすため、データ入力時に正確性をシステム上でチェックできる新機能を開発しました。誤入力を事前に防ぐことができれば生産現場での無用なトラブルが減り、結果的にスムーズで正確な製造に貢献することができます。こうした機能は多くのユーザーから高い評価を得ており、業務の信頼性と効率性を向上させる一助となるのはもちろん、現場の負担の軽減や効率化が可能となり、それが最終的に高品質な製品の提供にもつながると考えています。私たちが直接守っているのはシステムですが、製造現場のことを常に考えながらシステムの運用保守にあたっています。
世界中のユーザーの声を拾い
さらに便利で効率的なシステムへ
私は部品調達システム部に所属し、2007年の入社時から今までずっと「かんばんシステム」をはじめとした部品手配関連のシステムを担当しています。現在はかんばんシステムの海外担当チームに所属し、運用保守のリーダー、並びにシステム改善のリーダーを務めています。
こうしたシステムは、日々トラブルなく“当たり前”に使えることが何より大切です。その“当たり前”を、日々の運用保守作業が支えています。トヨタグループの巨大なビジネスに貢献していける仕事だと、とても誇りに感じています。
また、海外の工場を含む世界中のユーザーと直接やり取りする機会も多くあるため、ユーザーから届く声がきっかけとなって改善につながることも多いです。そうした改善のアイデアは、チームメンバーからも案が出てきます。メンバーそれぞれの知見を生かした改善アイデアを吸い上げ、それを活かしながら、システムのさらなる成長と進化を目指していくためにこれからも挑戦し続けていきたいと考えています。
堅実なシステム基盤を保ちつつ
時代に即した進化を続ける
このシステムは、クルマの生産現場において欠かせない存在です。数えきれないほどの部品の中で、たった一つでも不足すれば、車は完成しません。トヨタの1,000万台生産を支える巨大なシステムに携わることは大きな責任感を伴いますが、同時に生産現場に密着したやりがいのある仕事でもあり、大きな達成感も得ています。
また、当社では常に最新の技術や手法を取り入れた様々なシステムの開発や運用保守に取り組んでいます。社内ではそうした開発事例が常に活発に共有されており、そうした仲間の事例から、新たな発見や改善のヒントを得ることができています。
かんばんシステムは、トヨタの生産方式をかたちにした長い歴史を誇るシステムです。堅実なシステム基盤を保ちながら、今後は新しい技術も積極的に取り入れつつ時代に即した進化を続けていきたいと考えています。
ノウハウの積層と新技術で、
トヨタの生産方式を
支え続けていく
私たちはユーザーの声を直接聞くことができる立場で、運用保守に携わっています。現場での気付きや改善点をいち早く反映させ、現場にとって最善のシステムに育てていけるよう、20年以上にわたって蓄積してきた対応と改善の経験を生かしていきたいと考えています。
今までもこれからも、こうして改善を繰り返し続けることでシステムは着実に進化し、より洗練されたものになっていきます。そしてそれに伴って、私たちチームのスキルも向上しています。トヨタシステムズに今後も蓄積され続けていく知識や技術、そしてチームメンバーの経験が、より強固で信頼性の高いシステム構築に繋がると思います。システムも、チームメンバーも、こうして成長し続けていけるいいサイクルをつくることこそが、私たちのチームの目標であり強みだと思っています。