クルマづくりに不可欠な物流を支える
ドライバーアプリ「LIGHTS」の
システム開発・改善を担当しています。
トヨタ自動車株式会社
- 従業員10,000名〜
- 社名
- トヨタ自動車株式会社
- 所在地
- 愛知県豊田市トヨタ町1番地
- URL
- https://global.toyota/jp/
- 業種
- 自動車の生産・販売
- 従業員規模
- 70,000人以上
お客様の課題
車両部品の輸送業務の委託先にて、物流指示帳票の取り回し(印刷・配布・回収)に約1時間/日を要し、さらに急な計画変更時や緊急対応などは指示内容を書き換える作業を手作業で行っており、管理監督の工数を圧迫していた。そうした付加価値のない作業をデジタル化し、業界のデジタル化を加速させたい。
実施の効果
紙の発行枚数が約7,000枚/日の削減、さらに管理者の工数も計26時間/日の削減を達成。管理者からも「使いやすい」「ラクになった」との高い評価を得ている。現場のシステム化だけでなく、物流業界へDX普及の一石を投じることができ、お客様、自社の双方の意識改革にも大きく寄与している。
インタビュームービー
開発の経緯
物流システムの効率化、誰にでも使える直感的なUIを目指して、アプリ開発がスタートしました
私は物流管理部門に所属し、3万点以上に及ぶ車両部品の物流システムの企画、導入、運用の構築や改善に取り組んでいます。部品輸送の現場では、従来は荷役や集荷などの物流指示を紙に印刷して配布して管理していましたが、物流規模の拡大やドライバー不足といった課題に対応するため、スマートフォンを活用したアプリベースの管理システムへ移行することになりました。
とはいえ、長年アナログの運用に慣れ親しんだベテランドライバーたちの中には、デジタル化に対する抵抗感があることも大きな課題でした。安心・安全に無駄なく業務を遂行できる環境の構築に加えて、誰もが簡単に使える直感的なUI開発、多くのドライバーに受け入れられるようなシステムを目指して、トヨタシステムズさんのお力を借りながら、アプリ開発がスタートしました。
導入効果
紙の発行枚数が約7,000枚/日削減、
さらに管理者の工数も
計26時間/日削減を達成しました
今回のアプリ化により、紙の発行枚数が約7,000枚/日削減、さらに管理者の工数も計26時間/日削減を達成しました。管理者にも、ドライバーの方からも高い評価をいただいています。
開発にあたって一番苦労したのは、「誰にでもわかりやすいUI」にすることでした。当初は、物流を管理・指示している管理者を対象に試作のUI確認を行い、彼らからは「問題なく操作できる」という評価を得ましたが、次の段階で実際に使用するドライバーに試してもらったところ「文字が小さすぎる」「どのボタンを押せばいいかわからない」という指摘が挙がりました。そこで何度か案を作り、フィードバックを受けながら改良を重ねていきました。トヨタシステムズのメンバーの方々には、短納期にもかかわらず、たくさんのアイデアの提案や実現性の確認、迅速な修正作業まで、細やかに対応していただき、とても感謝しています。
今後の展開・展望
トヨタシステムズさんと共に悩み、考え、
課題解決のために、
チームで取り組んだアプリ開発になりました
開発当初は、私から具体的な要件を簡潔に提示し、トヨタシステムズさんにはその依頼を遂行いただく方がスムーズかと思っていましたが、「デジタルになじみのない人にもやさしいUI」という点で私自身悩むことが多く、トヨタシステムズさんのアイデアや企画力に、かなり助けていただきました。
特に悩んだのは、「ボタンの操作手順をいかに分かりやすく設計するか」という点でしたが、トヨタシステムズさんから非常に優れた提案をいただき、結果的にその案を採用させてもらいました。
今回の開発を通して、我々の現場側の課題自体を率直に共有して相談すれば、トヨタシステムズさんはシステムのプロフェッショナルとして一緒に考え、課題解決に向けたより良い提案をしてくださるということを実感しました。今回はトヨタシステムズさんと共に一丸となって開発した、チームの成果といえるアプリになったと感じています。
担当メッセージ
スマートフォンに不慣れなドライバーの方々もいらっしゃることを考慮し、アプリ開発ではシンプルかつわかりやすい設計に注力しました。無駄を排したデザイン、直感的な操作が可能なUIを意識し、最低限の機能に絞り込んで、「わかりやすさ」「使いやすさ」を重視した開発となりました。
運用開始から2年目を迎えた現在も、アプリは改善と機能追加を続けながら進化を続けています。トヨタシステムズの担当者が実際にアプリが使用されている現場を訪問し、どのような場面で活用されているかを見せていただく機会がありました。現場での使用状況や、その場の雰囲気を直接見せていただくことで、さらにより良いシステムへ進化していくためのヒントが得られると感じました。今後も現場やユーザーに寄り添いながら、お客様と共により良いシステムを作り上げていきたいと考えています。