学生論文コンテスト

SDGs学生論文コンテスト 最優秀賞受賞コメント

2022

2022年3月開催「SDGs学生論文コンテスト」最優秀賞を受賞されました岡山大学大学院 ホアンゴックビックチャンさんから、
受賞コメントをいただきましたのでご紹介します。

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この度、SDGs 学生論文コンテストにて最優秀賞を授与していただき、身に余る光栄です。誠にありがとうございました。
何より日々、日本語ボランティアクラスに通っていた技能実習生、ご指導いただいてきた先生方、共に学ぶ仲間の皆様に心よりお礼を申し上げます。 

今回、受賞の対象となった論文は市民性形成とキャリア形成の視点から外国人技能実習生のための日本語教育のあり方を捉えなおし、具体的な実践方法を提案するものです。
私が失踪して逮捕された技能実習生の司法通訳の経験をきっかけとして、技能実習生の問題を痛感しました。
そこで、技能実習生を市民として育てるための日本語教育に関する研究と技能実習生の日本語学習・文化交流を支援する活動を始めました。
2年以上の活動を経て、私が関わっていた技能実習生の成長した姿、地域日本人のベトナム人技能実習生に対する理解、日本人とベトナム人技能実習生の間にできた絆を目にしました。
地域に参加する市民を育てるための日本語教育によって、技能実習生の日本での生活がどれほど有意義なものになったかも感じられ、技能実習生の問題とこの教育の必要性を多くの方に伝えたいため、今回の論文コンテストを応募いたしました。
第二次審査に選ばれた際に、その考えを審査員の方に伝えることができたということを素直に嬉しく存じます。
また、賞金や記念品までも頂戴致しまして、深く感謝しております。
審査委員の方から暖かいお言葉やご助言を賜り、そして評価していただくことは、私にとっても励みになり、もっとしっかりこの研究と活動に向き合っていこうという思いを強くすると思いました。

表彰いただいたことは私だけではなく、ボランティアクラスに参加していた技能実習生にも多くの刺激を与え、日本での生活や仕事に大変でももっと頑張りたいとエンパワーしました。
その後、県内の企業から雇用している技能実習生にボランティアクラスへの参加を進めたいとの連絡も増えてきました。
参加者の技能実習生が2倍増加するとともに、クラスを運営することも難しくなったときに、今回いただいた賞金の一部をボランティアの日本語教師の臨時雇用に活用させていただいて、大変ありがたく存じます。
これから頂いた賞を励みに、より一層外国人技能実習生に対する支援を強化していく所存です。
特に、技能実習生の声を回復できることを目指し、スピーチコンテストやヒューマンライブラリーなどのイベントの開催に賞金を有効に活用させていただきます。
そのようなことについて、ここでも改めてお礼と感謝を表したいと思います。本当にありがとうございました。

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